皮膚の構造

皮膚の構造

表皮 厚さ0.2㎜
表皮の役割1 ターンオーバー

表皮は常に入れ替わっていく
基底層で新しい細胞が作られる

上に移動して、2週間で角層に到達する

2週間角層にとどまり、その後剥がれ落ちる
(周期28日)

主なアプローチ :
ケミカルピーリングなど(表皮、真皮浅層を剥離してターンオーバーを高める)

表皮の役割2 皮膚の潤いを保つ

角質には保湿成分がいっぱい
皮脂膜
皮脂腺から分泌された皮脂と汗腺から分泌された汗がまじりあって、肌表面からの水分の蒸散を防ぐ働きを持っている
ケラチン、NMF
角質細胞内に存在し、細胞のうるおいを保つ
細胞間基質
角質細胞の隙間を埋める細胞間基質は、過剰な水分の蒸散を防ぎます保湿成分で満たされていることで、皮膚のバリア機能を果たす

乾燥している皮膚では上記の成分が減少してバリア機能が落ち、外部からの刺激に弱くなる⇒肌荒れ、ニキビなどの原因になりやすい

主なアプローチ :
保湿、イオン導入

表皮の役割3 メラニンを作る

シミの原因 メラニン色素
基底層にあるメラノサイトが、紫外線などの刺激を受けてメラニン色素を作る
作られたメラニンは、本来は皮膚のターンオーバーによって排出されていく

紫外線ダメージ等より、皮膚のターンオーバーが悪くなる、ターンオーバーできないほど大量にメラニンができる、と基底層付近にメラニンが蓄積してくる⇒ますます代謝されにくくなり、シミとして残ってくる

メラニンの合成は、真皮より奥にあるもの(血管、神経など)を紫外線の刺激から守るための人間の防御反応

老人性色素斑(日光黒子)のできる深さは、基本的に表皮、基底層周辺
色素沈着は、原因によって深さも様々
肝斑は、真皮内まで色素が入り込んでいる
後天性真皮性メラノサイトーシス(ADM)や太田母斑などのあざは、真皮層

主なアプローチ :
フォトフェイシャル、YAGレーザー(メラニン色素に直接熱影響を与える)
ケミカルピーリング(皮膚のターンオーバーを高めることでメラニンの排出を促す)

真皮 厚さ1.8㎜
真皮の役割1 皮膚の形や弾力を保つ

肌のハリを保つ働き

コラーゲン、エラスチンなどの線維が網目状に張っている
隙間を埋めるようにヒアルロン酸などの保湿成分、線維を生成する線維芽細胞も含まれる
紫外線や加齢で線維が減ったり伸びたり、ヒアルロン酸が減ったりすると、肌のハリが落ちる小じわの原因になる

主なアプローチ :
水光注射(真皮内に直接ヒアルロン酸を補充できる)
フォト、GENテクニック、HIFU、GFR、ダーマペン、イントラセルなど (真皮内のコラーゲンに熱変性を起こし、引き締める)

真皮の役割2 血管、リンパ管が存在する

肌に栄養を与える
血流のない表皮に酸素、栄養を与える
外からの刺激(感染、傷、紫外線など)に反応して、血管が拡張し、血流が増える 炎症反応を起こす
これも人間の防御反応

皮下組織 厚さ 部位によって違う
皮下組織の役割1 皮下脂肪が存在する

皮下脂肪はクッションの役割

皮下脂肪内にもコラーゲンなどの線維組織がたくさんある
痩せたり、加齢などで皮下脂肪が減ったり線維が伸びたりすると、クッションがなくなってハリが落ちる

主なアプローチ:
HIFU、GFRなど(皮下脂肪層のコラーゲンに熱変性を起こし、引き締める)
スマートリフトなど(皮下脂肪層の創傷治癒によるコラーゲン増生を促す)
ヒアルロン酸など(皮下組織のボリュームをダイレクトに増やす)

皮下組織の役割2 毛根が存在する

毛根は皮下組織に埋もれている
毛母細胞、毛乳頭などの毛が生えるための組織はこの深さに位置する

脱毛治療は、ココをターゲットにする

主なアプローチ:
アレキサンドライトレーザー

真皮層まで届いたアレキサンドライトレーザーは、毛のメラニンに吸収される
毛の中を伝って、熱が毛母細胞まで到達し、破壊する